【パパレビュー】おでこで測る体温計 チビオンTouch/ピジョン
子どもが生まれた。
特に新生児期(生後28日目まで)は、本人の表情も乏しく、本人の主訴から得られる情報量が少ない。着せろという人、着せるなという人、いろんな意見があって、自信なさげに取り扱ってみるものの、この子の体調は大丈夫なのかと心配は募るばかりである。
そんな中で、貴重な基礎情報が体温である。
いろいろ迷ったが、チビオンTouch(チビオンタッチ)を買って大正解だった。
体温計には、我々が使う脇に挟む型、耳で測る型、あとは完全に非接触の型なんかが見られた。
脇に挟む型は早々に却下した。入院中あまりに不便だったからである。まず、脇に挟むのは論外である。肌着、長着を脱がしたりズラしたりして、冷たい体温計を突っ込むなんて、絶対に起きてしまう。
入院中は、のどの皺に挟んでいたが、違和感を感じた子どもが頭の方向を変えたりすると、のどぼとけあたりに食い込みそうになり、たいへんな恐怖であった。
耳で測る型も、子どもがふいに頭の方向を変えたりしたときに(本当によくやるのである。親が接触してきたと思って興奮しているのかもしれない。)耳にずぼっと刺さるのではないかという変な恐怖が元で却下。そんな事故聞いたことないし、ずぼっといかない設計になっているに違いないが、より安全に測れるならそっちでと思うのが人情である。
一番うれしいのは、その気軽さである。何の気なしにピッと測れる。これが一番良い。
電源ボタンを押してからの起動に4秒、計測時間は1秒。
なんか顔赤いな。熱いのかな?ピッ。げっ、めっちゃ平熱。
すごく長いこと寝てるなあ。気持ちよさそう。ちなみに、、ピッ。えっ、結構高いな。
いちいち気にしすぎないのがよいのだろうが、
気にしすぎないためにも、しょっちゅう少しでも気になったら測ってみるのが結局安心するように思う。
体温が高くても、意外にすぐ下がったり、上がったり、ちびすけなりにしっかりホメオスタシスなのがよくわかる。
お値段は、7000円くらいだったが、今見たら6000円台まで下がっていた。
価格が最大のネックと思う親は多いだろうが、絶対にその価値はあると思う次第だ。10歳児くらいまでは正確に測れると書いてあるし、ボタン電池の交換も簡単そうだ。
定価13000円台で作っても、こういう値段になってしまうというのはメーカーさんも大変である。
一番気になる、計測精度だが、脇の下との比較などはしていないものの、
おでこを測る限りでの誤差は非常に少なく、信頼している。おでこの温度としてはいつも正確な値を返してくれているということだと思う。
おでこと脇の下の体温の間の整合がいまいちだったら困るなあと思うものの、おでこの温度で平熱を把握していれば、異常値が出たらすぐわかるのではないかと思う。
と、いうことで超おすすめ、チビオンTouch。
(あと、チビオンって、タキオンみたいで恰好いいよね。)
【体験レポート】チャンギ空港のエアロテル(Aerotel)に泊まってみた
エアロテルに泊まった。仮眠所と宿泊の中間という感じであったが、シンガポールのホテル相場からすると、39ドルは格安。
泊まってみた結果、6時間というのは疲れを取るにはギリギリ足りない感じだったので、延長20ドル/hで儲けるビジネスモデルなのかもしれない。
旅先で、流儀が分からずまごつくのが嫌い(最初から慣れてる風に対処したい感じ)なぼくの目線から、事前にあったら良かったなという情報を、時系列でいくつか細々と記載してみる。
Q.ターミナル2に着いたが、ターミナル1のエアロテルを予約して問題ないか
A.なんの問題もない。スカイトレインが深夜でもビュンビュン走っていてしかもすぐ着くから、超便利。
⇩乗り場
Q.場所分かりにくくない?
A.やや分かりにくい。チャンギにはインフォメーションデスクがごまんとあって、聞けば親切に教えてくれるが、地図を見てたどり着けないというのがなんか嫌だ。
以下が公式のマップだが、Aのマーク(ゲート41の近く)に辿り着いても、近くには見あたらない。
https://www.myaerotel.com/site/files/Aerotel_Singapore_Fact_Sheet_Location_Map.pdf
よく見ると小さい文字で書いてあるが、一階上がらないといけないのだ、すると、受付がある。
Q.受付はスムーズ?
A.比較的スムーズ。ただ、名前を告げてパスポートを渡しても、なかなかぼくの書類が見つからなかった。Expedia経由だと伝えたら、オゥって言って別の紙束が出てきて、そこからはスッと進んだので、こっちから伝えた方がベターなのだろう。
・〇〇:〇〇〜〇〇:〇〇の6hだよ
・タバコ吸わないでね
・部屋はあそこ
・いま工事中なので、1時から5時までうるさいかも。すまんのぅ。
と言われて終わり。
延長料金は自動的に引き落とされるの?と聞いてみたら、カウンターで支払い手続きするから、心配しないでいいよと言われた。心配していたわけではないし、カウンターで精算だから安心できるとも思えないのだが、延長する場合にどんなフローになるかさらに質問はできなかった。
Q.設備はどんな感じ?
A.まず廊下はこんな感じ
各部屋オートロックでセキュアな気持ちには十分なれる。
ただ、防音は相当ショボく、廊下での笑い声や、ガチャリというドア開閉音がかなり響いた。
部屋の構成はこんな感じ。狭いところにたくさん入るねー。
部屋の中はこんな感じ(電気つけるの忘れた)
日本のビジネスホテル並だが、シャワーどころかトイレまで共用であるからこそ、上記のような過密な部屋割が可能になるのだろう。価格に良い意味で反映されていると思われる。
アメニティはメイク落とし、シャワーキャップ、歯ブラシ。歯ブラシを忘れ、今回も指でいくかと諦めていたぼくには、嬉しい驚きである。
コンセントは各国対応。アダプターを忘れ、買うか迷った結果、モバイルバッテリーの残量に賭けるという決断をしていたぼくには、嬉しい限りだ。給電用USBがあるのも良い。
テレビもある。ただ6hでチェックアウトするならこれを見てないで寝ることを強く推奨する。多分音も外に丸聞こえ。
Q.部屋は分かったからシャワーのこと早く
A.まず、部屋の中にはシャワーにまつわる情報が一切ない。ネットにもない。こういうとき、ぼくはモジモジしてしまう。4分くらいモジモジし、意を決して廊下の突き当たりに向かうと、薄っすらシャワーマークがついているドアが4つ。ユニバーサルデザイン万歳。
中はこんな感じ
洗面スペースには一応ドライヤーが。あんまりパワーはない感じでしたが、そこそこ乾いた。
シャワーは、左が蛇口で、下のシャワーと上のシャワーの切り替えであることが、うーっすらと書かれている。
右が温度切り替え。これはノーヒント。
ぼくのように適当に触ると、水温を下げてから、頭上のシャワーからドバーっと浴びて飛び上がることになる。
水回りをデザイン優先にすると、こういうことが起こるね。
ディスペンサーの中はシャワージェルだと思われ、シャンプーはなかった。ぎゅっと握ると、トロォーっと出てくる。
いちばんマゴつくのは、シャワールームが空いているか空いていないか、外からドアを見ても分からないこと。
ヒントは、音と、サムターンの溝だけ。ノブの下の、鍵のシリンダーの溝が横になってたら鍵がかかっていない。縦だとかかっている。
問題は2つ。初見の人には分からない違いなので、ガチャガチャっとトライされることがある。結構驚く。
もう一つは、コインを使えば、この鍵開くんじゃない?という懸念。開かないといいなぁ。
【部屋の総括】
一番のネックは、6hという時間設定。さすがにもう少しだけのんびりしたい。。プールなんかもあるらしいが、睡眠とセットだと、まず無理。ただ、1hあたり20ドルの追加料金は高い。。
あとは、廊下の音が結構響くことか。外人が笑い話とかを始めたりすると最悪だろう。いちばん響いたのは、ドア開閉時のガチャンという音。何回か起こされた。
あとはセキュリティ。なんとなくだが、自分が女子だったら、シャワーに行く時にちょっと不安に感じるかもしれないなと思った。繰り返しになるが、部屋の中はすごくセキュアな印象だったが。
一方でやっぱり39ドル/一泊は格安。そしてプライバシーを確保できるのはやっぱり落ち着く!デイユースなんかも凄くいいと思う。(できるのか知らないけど)
以上
【体験レポート】Expediaでチャンギ空港のトランジットホテルを予約してみた
訳あって現地深夜着の便でシンガポールへ行くことになったので、噂に聞く、制限エリア内のトランジットホテルに泊まってみることにした。
ネットで調べると、予約が厳しいとか、割高だとかいう情報が多かった。
チャンギ空港の公式HPのページはこちら
Airport Attractions - Singapore Changi Airport
terminal 1 のエアロテルは、6hours で 39USDくらいで、チェックインの時間も含めて細かく設定可能な様子。
terminal 2 と 3 の アンバサダーは、90 SD。こちらの予約画面はなんだか超面倒くさそう。しかもなんか高くない?
Ambassador Transit Hotel - Online Reservation
もう、普通にExpediaとかで街中のホテルを取ろうかと思ったら、結局エアロテルが圧倒的に安い感じで出てきて、吸い込まれるように予約してしまったという話。
ただ、深夜の日付またいですぐのチェックインは、実際の日付にチェックインで予約したら良いのか、前日付け予約でのレイトチェックイン扱いが正しいのか、判然としなかったため、電話予約に挑戦することにした。だって、シンガポールで押し問答している姿を思うだけでげんなりするもの。
でも、24時間受付って、なんだかすごいよね。
電話すると、自動案内が名乗った後でいきなりPCのタイプ音。そのまま何事もなかったように音声ガイダンスが再開し、従って1(日本語)、2(ホテル)、2(新規予約)とダイヤルすると、今度はシュワシュワーコォーと、人のしゃべり声が機械に歪められたような変な音が延々続く。さすがにホラーな雰囲気になってきたので一回切って出直し。
今度はダイヤル後普通につながる。中国または韓国系の名を名乗った担当者の日本語は、少し外国訛りだったが、ここまで話せれば大したもの。最近の外国人オペレーターの日本語のクオリティには驚かされることが多い。今回も、僕の懸念をしっかり理解して、すぐに並行してエアロテルに電話して確認してくれた。(スゴイ!)
結論は、実際の日付(深夜であっても)でチェックイン、翌日チェックアウト(チェックインと同じ日にチェックアウトしていても)でリクエストが正解のご様子。
電話予約は初めてだったが、カード番号、有効期限、セキュリティコードを渡した。これは人によっては気持ち悪いと思うかも。僕は実際若干の不安を覚えた。
まあ、今回は旅の安全を取ったということになるか。
さて、実際泊まってどうだったかは、また今度。
羊と鋼の森/宮下奈都(2015)
新聞の書評で見かけて、気になったので読んだ。
ピアノの調律師の青年の成長を描く物語だが、音楽を描く小説の常として、音は鳴らない。
マンガであれば感動する観客や、躍動感のある演奏で、その音楽の「凄さ」についてむしろ効果的な演出がなされることもある(『BECK』や『BLUE GIANT』あたりが想起される)が、小説ではそういったこともできない。普通に考えれば、音楽の豊かさを描くのは非常に困難なはずだ。
本書で代わりに用いられるのは、共感覚(シナスタジア)のような表現である。近時よく聞くようになった単語だが、時に、文字や音や数字に、色や景色や手触りを感じる人がいる。
小説のほぼ冒頭で、主人公は、ある調律師が鳴らしたピアノの音に強烈な森を感じる。
これは音楽を描く小説として有効な技法であると同時に、小説の成り立ちにも由来するのだろう。
書評によれば、福井出身の作者が、北海道の自然の中で過ごした経験にインスパイアされて着想を得た作品ということなので、むしろそういったイメージから、そのようなイメージを想起するような音を文字で描く小説として出来上がっているからこそ、シナスタジア的な表現が多用されるのだと想像される。
調律師という職業は、フェルミ推定のお題でしか聞いたことがなかったが、よく考えれば、音について言葉でリクエストやフィードバックを受けながら仕事だから、その職業としての難しさや奥深さも上手くテーマに取り込まれている。
イベントやディテールを捨象して、人物の内面をひたすらに掘り下げていくことも小説が得意とする描写だが、本書も主人公の内面にフォーカスしていく。
そんな主人公が、言葉を額面通り受け取る(やや語弊があるが)少々アスペルガー的なのも、面白い。主人公の周りの人々が考えていることは何となく分かるのだが、主人公の受け取り方に、新鮮さ、みずみずしさを感じるのだ。
描き方は鋭く切り取るというよりは、水彩で塗り重ねるようで、本屋大賞になるのは何となくわかる。
さほど起伏のある話でもなく、ちょっと長い短編といった読後感だったが、十分満足したし、この人の本はきっとまた読むだろう。
クリード / Creed (2015)
ストーリーはシンプルの一言。それでいて、魅力的。ファイターは戦わずにはいられない。逃げたくなって、弱気になっても、最後には立ち向かう。
アクションの進歩は著しく、大迫力。手に汗握るし、クリードの一撃が決まると思わず歓声を上げたくなる。(”That's what I'm talking about!”) ロッキーの猫パンチへのアンチオマージュのようでもある。
映画「ロッキー」の最大の魅力は、ロッキー・バルボアの人柄に尽きるが、それは本作でも変わらない。老人となったロッキーが、何を語るのか、それも見たいと思わずにはいられないはずだ。
Creedというタイトルも良い。主人公の名前であり、かつ、「信念」というダブルミーニング。ロッキーとアポロの信念は、受け継がれていく。
クリード チャンプを継ぐ男 ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2016/04/20
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ワイルド・サイドを行け/GLIM SPANKY(2016)
GLIM SPANKY「ワイルド・サイドを行け」MV (SHORT VER.)
ゴッドタンのエンディングで耳に残った。
異類婚姻譚/本谷有希子(2016)
のっけから掴まれてしまった。
夫婦で顔が似てくるというのは、よく用いられる比喩だが、本当に似てきてしまうとしたら少し寓話的で、ちょっとしたホラーでもある。
同調していくことは心地がいいが、同化するのはなんとなく怖い。
気持ち悪いと思っているのか、そうなっていいのか疑問に思っているのか、あきらめているのか。主人公の心がうつろうと同時に、物語の現実感もうつろう。
読者は、ファンタジーなのか、主人公の認知の歪みなのか、判別がつかない。
回収されない伏線というのも、最近多用されている気がしてやや食傷気味なのだが、本作品でも非常に効果的であった。
面白かったー!